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<<   作成日時 : 2009/08/22 22:50   >>

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Kolavara Heritage

マレナードの旅行実用情報がないってのは宿に関しても甚だしかった。

とりあえずクヴェンプの記念館(後述)を見てみたい。記念館なんてどんなに丁寧に見学したってせいぜい2時間だろう。でも自家用車じゃないから、移動中にちょっと寄り道して、なんてのは無理だ。それでは近くに宿を取らねばなるまい。最寄の街はティールタハッリという。しかしごまんとあるホテル情報サイトでもこの街の宿泊施設を掲載してるものはゼロ。つまり良くても行商人向けの木賃宿しかないということなんだろな。

どこをどう検索したのか忘れたが、やっとのことで Kolavara Heritage なるホームステイのウェブサイトを見つける。口コミサイトなどでの評判もチェックしようとしたが情報はほとんど得られず。The Hindu 紙による文化欄的紹介記事があるだけ。前にケララで泊まったヘリテージ・ホテルは「当たり」で、単なる宿泊以上の余禄がたくさん付いて来たのだったが、ここはどうだろう。ひとりでは身動きできない街外れの家で息が詰まるような滞在になったら嫌だなあ。しかし、ケララの場合と違って、今回は他に選択肢が存在しないのだった。それにヘリテージを謳ってるってのになんだかドえらい安さだ。まいっかってことで照会メールを出し、反応がないのでもう一個別の窓口からも申し込み。どう転ぶかは賭けだがしょうがない。

若干蛍光灯な間合いで返事が来る。あとから聞いたところによると、このエリアにはインターネット回線が未通で、ティールタハッリの街中の事務所でメール送受信を行うためにレスポンスに時間がかかるとのことだった。

9月13日夕方5時過ぎにティールタハッリに到着。途中で迎えを頼む電話を入れていたので、ほどなく若主人の運転する乗用車に拾われる。ここから18kmのドライブ、かなり緊張する。僅か18kmとはいっても幹線から離れると道路状況が最悪で、30分以上もかかるのだった。実はこの場所、前の旅行の時に野宿しかけたジャイプルからもさほど離れていない。

着いてみると客は自分ひとり、滞在中ずーっとだった。しっかし、築100年というこのお館…

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かなりお洒落じゃん! 浴室の水回りに若干の改善の余地があったが、それ以外は概ね快適。

このお館、基本的には農業家で約50エーカーの土地を15人の労働者を使って切り回しているという。作物はゴム、アレカナッツ、ココナツ、バニラ、胡椒、生姜、稲、観葉植物etc。「わしらは本当に貧しいファルマルなんじゃ」が口癖の69歳の当主とその夫人、その息子夫妻と最近生まれたばかりの孫娘の5人家族。実務的な部分は以前バンガロールのIT屋さんだった若旦那が担当し、大旦那様はその他いろいろ。

近隣にそれほど多くの見どころがあるわけでもないし、なおかつモンスーン期となるとできることは限られてくる。各種オプショナルツアーもメニューにはあるが、1人でツアーしてもねえというのがあって頼まなかった。そもそもの目的だったクヴェンプ記念館見学だけは、チェックインの際に意思表示して連れて行ってもらうことにしたが、それ以外は3食オヤツつきで放っておいてくれた。片言の英語しか喋らない一人旅の極東人に一家が若干戸惑っているのは感じられたが、基本的には素朴でおっとりした人たちだったのでこちらもリラックスしてヘラヘラ楽しく過ごすことができた。

お洒落な建築が業界人の間に知れて、これまでにこの家(周辺の田園地帯も含めて)で何度か映画撮影が行われたという。題名を教えてもらったが、Honganasu (Kannada - 2007) Dir. Rathnaja、Mandakini (Kannada - 2008) Dir. Ramesh Surve というカンナダ映画、今現在のところ観るすべはなし。過去にタミルやテルグの撮影もあったが、タイトルなんぞ覚えてられるかい、とのことだった。備え付けの感想記入用ノートブックには、アナント・ナーグやヴィナヤ・プラサードなんていう知った名前もちらほら。

やはり特筆すべきは料理。全貌はこちら参照。

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目に美しく胃にも優しいマレナード・スペシャル(何がスペシャルなのかはあまり理解していないのだが)の数々。よそ行きの家庭料理の贅沢さ。食べきれないほどの品数を無理やり腹に詰め込んだ後は、大奥様が手ずからお上品にキンマを巻いてくださる。お上品に、というのは石灰を用いないということ、これだと唾が真っ赤にはならないんだ。

着いたその日の夕食を食べ終わった後に陶然としながら、当初の予定の2泊を3泊にしたいと申し出て快諾された。3泊目の夜になったら、これから向かおうとしている沿海地方で、コミュナル衝突とそれに続くバンドの影響から交通が機能停止という情報。えええー、困ったなあ♪と言いながら、さらにもう1泊することになった。

この4泊5日の滞在、基本的には寝て、食べて、その間は腹のこなれをよくするために、館の周りの農道をただひたすら歩き回るという夢のような日々だった。農道だからぐるりと周遊コースになっているわけでもなし、ただガシガシと前進して、いい加減なところで折り返して同じ道を戻ってくるだけ。それ以外に暇つぶしを探しても、インターネットは繋がってないし、携帯の電波も弱いし、新聞すら入ってこない(TVは映るけど)。だんだん頭の中がデトックスされて、なにもしない癒しの休日ってやつになってきたわ。予定外の1泊も加わって、さすがに哀れと思ったのか、大旦那様が村の中にあるファミリー・シュラインでのお勤めとか、農園のバックヤード・ツアー(「最近の農作業下請け労働者は1日7時間労働で100ルピーもとりよるんじゃ」なんて愚痴を聞かされながら)とかに連れ回してくれた。さりげない心遣いに感謝したが、ティールタハッリのロータリークラブの会合でスピーチをしてくれないかといわれた時だけは、勘弁してくださいと泣いて頼んだのだった。

PhotobucketKolavara Heritage

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
ども!ご無沙汰です。
ここ写真を見ても良さげですねぇ。
私もこういうところで一度のんびりしてみたいなぁ
Piyo
2009/09/01 23:44
Piyoさん、レス遅くなりました。お勧めですよ、ホントに。あたしゃあ歳で、旅行中にこういうとこでの放心の日々を組み込まないと体が持たなくなってきてますわい。
Periplo
2009/09/12 04:07

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